Functional interferenceという言葉をご存知ですか?
何らかの症状によって生活や活動が制限される状態を指し、「機能障害」、「機能干渉」などと訳されます。疼痛に関連するものはpain interferenceとも呼ばれます。機能障害は、EORTC Quality of Life Questionnaire Core 30(QLQ-C30)、Quality of Life Questionnaire Core 15-Palliative (QLQ-C15-PAL)のようなプロファイル型質問票(QOLのさまざまな側面を個別に評価する質問票)の一部として評価されます。また、機能障害を特に詳細に測定するためのBrief Pain Inventory(BPI)、MD Anderson Symptom Inventory(MDASI)といった調査票もあり、症状が様々な機能面にどのように影響しているかを評価するために使用されます [1]。
臨床試験では、機能障害の改善は重要なエンドポイントの一つです。例えば、有痛性骨転移への緩和照射後の評価では、疼痛の改善と共に、機能障害の改善も重要な評価項目です。これにより、症状の改善に留まらず、治療が患者の日常生活や社会的活動に及ぼす影響を評価できます。
図 Brief Pain Inventory日本語版の調査票の一部([1]より転載)
1. J Pain Symptom Manage. 1998:16: 364.